飼育環境から、病気の原因を推測する事が出来る症例があります。
病気:犬が皮膚病(真菌性皮膚病)になっている
飼育環境:床が常に湿った状態で犬が飼われている
この場合は床の湿気が犬の皮膚に生息している真菌の環境に適していると診断できます。
真菌治療薬を塗る事で皮膚病は改善されます。
しかしながら、真菌性皮膚病の主原因である湿った床を、乾いた床に変更できれば皮膚病は治癒します。
このように、飼養環境を観察することで病気の原因を見つけアドバイスすることが出来ます。
訪問診療のメリットの一つと言えるでしょう。
動物病院の診療台で緊張して診療を受ける事も大切です。
しかし、いつも生活している環境の中で飼い主さんと一緒にくつろいで診察を受けるという事も「動物と暮らす」という意味で必要ではないでしょうか。
獣医師 平山素直